オランダ大使館・オランダ総領事館, Japan

科学と技術

オランダ大使館 科学技術部

在日オランダ王国大使館 科学技術部(The Netherlands Office for Science and Technology: NOST)の役割は、日本の科学技術に関する情報をオランダ政府、民間企業、研究機関、及び大学等に提供し、支援することにあります。特に日蘭相互の研究開発協力の推進を目指した活動を行っております。

オランダの科学技術

オランダは、天然資源がほとんどない国です。そのため、主に知識の開発と応用によって富を作り出す必要があります。オランダの企業、 大学、研究機関では6万人以上の研究者が活動しています。毎年、70億ユーロ近くが研究に投じられます。その半分が企業によるもの、4分の1がそれぞれ大学と研究機関によるも のです。

オランダの研究者は、EUの学術刊行物の7%を生み出し、EUの特許の6%を保有しています。約5,000社のオランダ企業は独自に研究を実施して、新製品の開発や生産の効率化を行っています。オランダの5大企業-Philips、Shell、Akzo、Nobel、DSM、Unilever-は産業研究開発の最前線で活躍しています。経済省は、企業オーナーの国籍にかかわりなく、オランダ国内のすべての企業に補助金制度を開放することによって技術革新を積極的に促進します。

日蘭を結ぶ科学技術のリンク

1600年4月19日、オランダ船リーフデ号が九州東海岸の臼杵沿岸に漂着しました。このことがきっかけとなって、オランダと日本のユニークな関係が始まりました。1609年にオランダは、時の将軍から九州西海岸の平戸に貿易拠点の設置を許可され、その後日本が鎖国によって国交を閉ざしてからも、西欧に対する唯一の窓口となりました。ほどなく長崎の出島に商館が開設され、それからの200年間、オランダは西欧と日本との貿易を一手に担うこととなりました。この窓口を通して医学、天文学、物理学、船舶建造、土木工学、化学等、広範な科学技術に関する知識が日本にもたらされました。これがいわゆる蘭学として、明治維新に日本の近代化を推進する基礎知識となったのです。1866年に来日して近代化学を伝えた化学者クーンラート・ハラタマ、1873年に来日し水利技術の基礎を伝えた土木エンジニアヨハニス・デレイケは、今でも当時の代表的なオランダ人として知られています。
科学技術は歴史上長い道のりを遡って両国を結んでいます。1996年に日蘭相互科学技術協定が締結されましたが、その際にもこの足跡が認識されています。また、この協定は多くの分野で新たな広範囲の相互協力を明記しており、地下建設、鉄道技術、温暖化ガスの排出低減、農産物収穫ロボット、自動車の衝突シミュレーションなどの分野で、既に密接な協力関係を築いています。更にその他の分野においても、お互いの利点を生かした共同研究開発が将来にわたって拡大していくことでしょう。
日蘭両国間は、毎年多くの交換留学生及び研究者が往来しています。とりわけ日本側では文部科学省及び日本学術振興会により認定されるフェローシップ、文部科学省によるスカラーシップ、そしてオランダ科学研究機構NWOによるフェローシップ、オランダ教育・文化・科学省によるスカラーシップがこの交流を可能にしています。更に、オランダの研究者は日本-EU主導プログラムに参加していますが、その他にもいろいろな方法があります。日蘭の大学、研究機関には幾つかの相互協定があり、こうした活動を支援しています。その良い例としては、東京大学とライデン大学、立教大学とネイメーヘン大学、大阪大学とデルフト工科大学、そして筑波大学とユトレヒト大学の交流などが挙げられます。
科学技術のダイナミックな世界は、オランダの重要課題の1つとなっています。また、日本は、オランダが提供しうるハイテク知識に対する関心をますます深めています。原子物理学、生物学から、環境学、航空力学まで-大気圏内から大気圏外まで-きわめて理論的なものから、際立って実際的なものまで。
オランダにおける研究開発は、有用性をもつ可能性のあるほぼすべてのものを網羅しています。金属、プラスチック、食品、種子の性質、船や係留設備の周囲あるいはパイプライン内の水の乱流、様々の土壌の特性および建設や農業におけるその活用法、亜音速機や超音速機の巡航速度、化石燃料や、バイオマス、風力、ソーラー・エネルギー等の再生可能エネルギーの利用法は、オランダが提供しうる知識のほんのごく一部の例です。

日本の科学技術

全世界の研究開発の約25%は日本で行われています。日本企業上位10社による研究開発支出は、英国の公共部門と産業界を合わせた支出額全体を上回っています。総合すると、産業研究開発支出が国内研究開発支出の80%近くを占めており、これは、他の国々では大学によって行われるような多くの基礎研究を含んでいます。

日本の大学は、優れた研究により、ますます高い名声を獲得しつつあります。東北大学は、材料科学に関し世界で最も多く論文が引用されている大学であり、東京大学は物理学の分野で最も多く引用されている大学です。化学では、京都大学と東京大学がそれぞれ2位と3位を占める一方、生物学/生化学でも東京大学は上位4位にランクされています。
日本の科学技術の動向は、外国人にとっては言語の壁などがありモニターするのはなかなか困難です。そこで在日オランダ王国大使館科学技術部では、さまざまな分野についての日本の動向をオランダ語にて紹介しております。詳しくは www.twanetwerk.nl をご覧ください。